コロナ時代はプレミアム食パンがトレンドなのか
以前にも記事に書いたが、巣ごもり生活が、長くなってきて、家庭でパンづくりに取り組む人が急増しているという。何しろ、小麦粉が手に入らない。パン・製菓の食材販売店は売上げが倍増したとか。
家電量販店ではホームベーカリーも品薄になっている、というようなニュースも流れてくる。
そもそもパンそのものが売れているらしい。どの店も客の興味を唆る特色ある商品を意識して、工夫に余念がない。
だが、競争は激しいから、そう簡単には店は定着しない。私の家の近所でも、去年の秋から今年かけて、新しいパン屋が2軒できたが、1軒はすでに畳んだようだ。
実は気になっているのが、まだ買ったことがないのが、生食パンとか高級食パン、プレミアム食パンというような名前で売っている食パン専門店だ。食パン1本(多分2斤)1000円以上するものが多いようだが、売れ行きは上々のようで、専門店も増えているらしい。私の街にも1軒できたらしい。
だが、一本1000円の食パンはやはり高い。
そこで、こんな会話が登場したりする。
「おいしいのかしらね。」
「そりゃ、この値段で売り切れるっていうんだからおいしいんでしょ。でも、俺の 焼いているのだって、けっこうプレミアムなんだぜ。」
「ふーん、ふーん」
「…………」
「じゃ、本当にプレミアムなのを作ってみてよ」
(この辺りから、話が怪しくなる)
「この間のは、すごくおいしかったし、やれるんじゃない」
老人はこの手のくすぐりに弱い。ちょっとしたおだてにもお世辞にも免疫が期限切れになっているので、自らを過信しやすいし、一時的にテンションが上がってしまう。とりあえず、今、頼んでいる小麦粉が届いたら、試してみようと、小声で返事をした。
プレミアム、ってなんだろう
だが、食パン、の「生」とか「高級」とか「プレミアム」って、一体なんだろう。
これ、考えれば当然のことだけど、定義があるわけではない。
店それぞれの考え方で、「生」「高級」「プレミアム」の意味は変わってくる。
最大公約数的に言えば、「生」は、口溶けが良く、しっとり、もちもち、とろけるような食感で、耳まで柔らかくて美味しい、トーストにしないでそのまま食べるのが一番美味しい食パンというところか。
もちろん、よりすぐりの素材を使用し、丁寧で時間を欠けたパン作りによって作られたもの。
店によって、目指すパンが違うから、材料はよりすぐりと言っても色々違ってくる。
国産小麦粉。生クリーム。バター。蜂蜜。
シンプルで毎日食べても飽きないパンとしっとりもちもちで甘味の強いパンでは当然作り方が違ってくるのだろう。製法も低温長時間発酵や高加水率だとか、プロの世界では色々あるらしいが、この辺で、私の意欲は次第に萎みつつあり、知らなかったことにして暮らそうとも思い始めた。
ハードルを下げる
「プレミアム」の基準
そこで、「生」「高級」「プレミアム」のハードルをうんと下げることにした。
まず、ネーミング。「プレミアム」に勝手に統一した。「生」と「高級」は視野に入れず、私にとって「プレミアム」ならOK、という緩い基準にした。
全て1斤に統一
市販のプレミアム食パンは1.5斤から2斤」が多い。でも、家の家族構成と食生活を考えると、1斤が妥当なところ。パン型も2斤のは持っていないし、オーブンレンジもサイズが課題となってくる。
コネはホームベーカリーで
私は持病があって、右手が満足には効かない。だから、手捏ねはちょっと難しい。そこで、こねるのはホームベーカリーに任せることにする。幸い、」我が家のシロカ 製のホームベーカリーは細かい調整ができる。
レシピは、
「おうちで作る プレミアム食パン」(高橋雅子著 PARUKO出版)が中心。
手ごねのレシピ、ホームベーカリーのレシピ、どちらも豊富で無理がない(つまり、私と私の環境でもなんとかついていける)。
これに、「ホームベーカリーでいちばんおいしい食パンレシピ」(山崎 豊著 世界文化社)も併用。これは説明がわかりやすい家庭用食パンのレシピで、内容は幅広いが、創意と節度がある。
この2冊、まだ使いこなせていないが、とりあえず、方針はこれで良い。
終わりに
ここで、ブログ的には、私が焼いた我が家のプレミアム食パンをお見せできれば良いのだが、前にも書いたように、粉が届かない。
我が家のプレミアム食パンを焼くぞ!と一旦は高まった意欲もやや萎みがち。土曜日ぐらいには、なんとかしたいな。